俺が、いきなり5000マイル走って息を切らしまくって体中のアドレナリン100リットルフル稼動したところでこ の気持ちは届くのだろうか。多分、俺が走って疲れるだけのことであって何も変わらないし、何も起こらないだ ろう。どこまで歩いたってどこがゴールかなんて全く検討もつかないし、最早ゴールなんてものがあるかも分か らない。一歩いっぽ進むたびに街を彩る木々たちが模様替えして生死を繰り返そうとも俺には関係がない。虚し くないか。でも、逆に俺からしたら一生懸命なにかをやった所でどっちにしても虚しくなってしまうのだ。俺が 歩くこの直ぐ横にある二車線の果てしない道だってと一緒だったら我が物顔で通っていただろう。いろい ろな人の同情に苛立ちと無理矢理使う大人びた言葉が俺の中に入り交じってきた。苦しい時も悲しいこともなき たいこともすべて分かってたけど、だからは俺と一緒にこの道を歩いて来てくれたんだろう。無理矢理闇 に放り込まれて何の気持ちもこもってないクソな言葉で声を掛けられたとこで俺の気持ちは変わらないんだ。本 当は間に合ってたはずなんだ。俺が、俺の中の時さえ止まらなかったら。自分 の中に居るもう一人の俺がうなだれてボロボロになった希望の地図を持ちながら見事に崩れ去っていった。すべ てをみて卓上の理論を口にしている金の駒どもは無傷で何も感じないからそんなに軽く言えるんだろう。俺は、 悔しくて仕方がないんだ。どうしようもなくて当てがなくて走ったんだ。見つめたままで失ってしまった君の姿 を振り切るために。俺が守れなかったその笑顔と俺の横を歩く姿をさ。








疾走










意味の分からない千種。
20071013 鵠沼 杵多