ニャーニャー


「んだ、どうしたお前。迷子か?」


オレはこの寒い真冬の気温の中駅前でと出かけるつもりで待っていた。いきなり甘えるように
迷子らしい三毛猫が擦り寄ってきたから抱き上げてみた。猫の体はすっかり冷え切っていて震えていたが
オレに抱かれて安心したのかぺろぺろとオレのあごをなめてきた。感謝のつもりか?まいったな、
もし懐かれたとしてもオレは飼えねぇからな・・。


「あれー?獄寺、猫なんか飼ってたっけ?」
「うっお!びびらせんな!」
「なにおう!どっか行こうって誘ったの獄寺のほうじゃん!そんな事言うなら帰るぞ!」
「ま、まてって!悪かったよ。」
「まぁ、よろしい。で、その猫はどうしたの?」


ちょっと、私にもだかせて、というので猫をわたす。


「知らねー。なんか擦り寄ってきたんだよ。迷子だと思うけど。」
「へー!獄寺に擦り寄る猫とかめずらしいね!」
「(なにげにひどいこと言われた?)うるせぇ。」
「フワフワしててかわいいね。懐かれちゃったかな?」
「でも、飼えないしな・・・。」
「うちは平気だよ?まえお母さんに猫ほしいって言ったら良いよって言ってくれたもん!」
「じゃあ今日は出かけるっていたっけど猫のもんでも買っての家に行くか。」
「うん・・・てうちかよ!まぁいいけど。部屋片付いてるし。」
「じゃあ決まりだな。」


二人でそのままペットショップとかちょろちょろよってみる。猫のえさとかえさを入れる容器とか
猫用ベッドとかな。いろんなもんがあっておもしろかった。沢山かって両手に荷物がたくさんになったのに
のやつはちゃんと自分らのお菓子とか買ってて面白かった。


「ふー!やっとついた。つかれたね。」
「あーまぁな。」


は家の鍵を開けながらちらっとこちをみた。


「あんだよ。」
「んー・・・獄寺今日縛ってるんだね。」
「あ?あぁ。」
「似合ってるよ。かっこいい。」
「な!いきなりなんだよ!」
「べーつに!早く入りなよ。」


ちょ、はぐらかしやがった!はお茶を用意するから先に部屋に行っててと言ってリビングに行ってしまった。
オレは荷物を持っての部屋にいく。拾った三毛猫はオレが階段を上がると後ろをぴったりとついてきた。
の部屋を空けるときれいに片付けられていた。端っこに荷物をおいて上着を脱ぐ。三毛猫は気になるのか
の部屋のいろんなもののにおいをかいでいた。名前、どうすっかなー。オレ的には瓜が一番かわいいと思うんだけどな。


「ちょ、獄寺ドア開けて!」


突然ドアの向こうからの声がして驚いたのか三毛猫はすこしビクッとした。オレは立ち上がってドアをあける。
おぼんに紅茶を一式とクッキーとか焼き菓子をのせた皿をのせて入ってきた。重そうだったから俺がもってやると
「助かったー結構重かったんだよねー。」といって端にあった白い丸テーブルを出してくる。


「ここに置いてくれればいいよ。」
「おう。」
「とりあえず今ストーブつけたからそのうち暖かくなるよ。それまでは紅茶のも。」
「そうだな。そいや猫の名前どうすんだよ。」
「んーどうしよ。砂糖とかどうする?」
「ミルクだけでいい。オレ的には瓜がいちおしだな。」
「瓜〜?へんな名前!私は三毛猫だからみーとかでいいかなって。」
「けっ!お前だって微妙なネーミングじゃねぇか。」
「なにおう!?獄寺の瓜よりましだ!」
「そいや猫は?」
「私のベッドの上から獄寺の縛った髪にじゃれてるよ。」
「は!?」


ばっと後ろ向くと猫はにゃーとないてこっちを見てた。んだよ、怒れねー。


「・・・!じゃあさ!」
「あ?」
「獄寺の瓜と私のみーってのを合体させてうみって名前は?」
「海?」
「うん!どう?」


オレはまだのベッドの上にいる猫に向かって呼んでみる。


「うみ!」


猫はごろごろするのをやめて耳をぴんっとたててこっちを向いてにゃーとないてきた。


「ほらぁ!鳴いたよ!」
「だな、じゃあこいつの名前は海だな。」
「うん!がんばって飼う!」


オレはの頭をくしゃっとなでる。そのあと買ってきた首輪のネームプレートに「海」と名前を書いて
海の首につけてやるとうれしそうにまた擦り寄ってきた。


「あはは!なんか子供みたい!」
「オレがか?」
「ううん、海が!」
「な!」
「・・・なに赤くなってんの?」
「いや、なんでもねぇよ。」
「ふーん!」
「んだよ、その目は!」
「なんでもないですよー!」
「おら!菓子くえ!」
「うぐぐ!(むりやり突っ込むなよ!)」







我輩は海である










名づけとは大変ですね!うちのねこはそのままにゃんです。←
ちょ、また意味不明な話の運び方になってし、まった・・・。新年一本目!
20080105 鵠沼 杵多