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「ねぇねぇ!杵多あんた隣のクラスの西城くんに告白されたってほんと?!」 「う、うん・・・。でも断ったよ?」 「なんで?!西城くん、頭はいいし顔も結構かっこいいし、サッカー部の部長ときたらパーフェクトじゃない!」 「確かに、西城くんはどれをとってもすごいしステキだけど・・・。」 「けど?」 「私、好きな人はいるから・・・・さ。」 「・・・・まじ?」 「まじ。だから、あんまり騒がないで!」 俺は、杵多と友達の会話のやり取りをぼーっとして聞いていた。杵多と俺はただ単に家が隣同士で親同士が仲がいいだけ。 友達でもなんでもなくて幼馴染。でも、なんとなくいろいろと気になってしまう。だから、ぼーっとしながら聞いていたわりにはその事に ついてはすげぇ驚いた。あ、どっちにも驚いた。杵多が西城に告られたことと杵多に好きな人がいるって事、どちらにも。 俺はぼーっとしながら見ていた窓の外から教室の中へと視線を移す。それから、杵多の座る席へと視線を延ばす。杵多はまだ 友達と話していた。好きな、ヤツか・・・。俺、は・・・・。あーくっそ。イライラしてきた。屋上いくか。 「十代目!俺ちょっと授業サボりますんで失礼します!」 「え!あ、う、うん。わかったよ。」 「ははっ、獄寺のやつ自由だなー。」 「そ、そうゆう問題なのー?!」 教室を出て直ぐの階段を一気に上がって屋上に出る。誰もいなくて、目の前の風景をみれば街の真上に浮いてたってるみたいな錯角 に陥る。適当に座ってポケットからライターと煙草を取り出す。はぁと一息溜息をついてから煙草をくわえて火をつける。一息吸い込んで 吐き出す。煙がぼわっと上空を舞って風にさらわれていく。耳には始業を告げるチャイムの音と校庭で体育をしているらしい笛の音と掛け声が聞こえる。 俺は、つくづくくだらねぇ奴だなと思う。再認識するとさらに苦しいな。杵多・・・あいつ、いつからあんな笑顔をするようになったんだ。いつからあんな女らしく なったんだろう。今、あいつが好きな奴っていつから好きなんだ。あいつに思われてる奴はうらやましい限りだな。本当に。俺なんかじゃ、駄目だろうな。 ◇◇◇◇ 「おい、獄寺はどうした?」 「え、えと体調が悪いみたいです!」 「沢田、本当か?」 「え、あ、えーと・・・。」 「はぁ・・・・サボりか。鵠沼!お前クラス委員だろ。探して来い!」 「えぇ!?先生、いまからですか!」 「そうだ、ほらいけ!」 「はーい・・・。」 ◇◇◇◇ ぼーっとしても暇だなぁ。なんか飲みもんでも買いに行くか。煙草・・・見つかったらうるせぇから消してくか。俺は吸っていた煙草を地面に擦りつけ火を消す。立ち上がって 服についた砂を叩き落として、屋上のドアの方へと進んでいく。ドアに手を掛けようとしたらまるで自動ドアのようにドアが開いた。驚いて立ち止まると目の前には息を切らした 杵多がたっていた。 「はぁ、はぁ!や、っと居た!」 「あぁ?」 「探してたんだからね!先生が獄寺くん探して来いって言うから学校中走り回ったんだから!」 「そーかよ。」 「むむ!ほら!早く戻るよ!」 「おい、まてって。」 「なに?」 「あの、さ少し話さねぇか。」 「でも、授業・・・。」 「サボればいいだろ。」 そういって俺は自分が飲みもんを買いに行くということも忘れて杵多を無理やりサボらせた。 「話しよう、ってどうかしたの?」 「おまえさ、好きな奴っているか。」 「へ?なんで?」 「なんとなく。」 「まぁ、いるといったら居るけど。獄寺くんは?」 「まぁ、俺もいるっちゃいるけどよ。」 「ふうん。」 「そいつのことをさ、どれくらい好きで居られるかって難しい質問だよな。」 「・・・そうだねぇ。私が今好きな人は結構前から好きだよ。」 「俺も結構そいつの事好きなのってなげぇんだけどよ、」 「うん。」 「そいつにさ、もし好きな人が居て違う奴の所に行きそうになったら引き止めて自分のものにしたいとかっておもわねぇか。」 「ちょーっとは思うけど、好きな人に迷惑は掛けたくないから我慢するかな。」 「・・・我慢、か。」 「それが、どうかしたの?」 「俺なら離れていく前に自分の物にしてぇなって思うけどな。」 「獄寺、くん?」 抱きしめて、きつく抱きしめて、みた。 「いつか誰かと恋してそのままそいつのもんになっちまうだろ。だから、その前に俺が引き止めてきっと誰よりもお前を大切にする。」 誰よりも好き、
と言えた瞬間 うおおおう!なんじゃこりゃー!起承転結まったくなっとらーん! 乏しい文才でごめんなさ・・・!最近獄寺すきです! 20071008鵠沼 杵多 |