5月5日、世間はゴールデンウィークだのこどもの日だので休日真っ最中で、僕は久しぶりの連休を風紀委員の仕事から離れて家でのんびりと過ごしていた。 朝だって何時もより遅く起きて朝食だってちゃんと作って食べた。パンを二枚焼いてたっぷりとマーガリンとジャムをつけて、ベーコンエッグは半熟で、サラダは しゃきっと冷たくフレンチドレッシングをかけて、沸かしたてのお湯で珈琲を入れた。珈琲はお湯を入れると香ばしい香りを放ち部屋いっぱいに広がる。うん、 朝の香りだ。すべてをテーブルに並べ食べ始める。しっかりと噛んで途中に珈琲をのんでゆっくりと。食べ終わればすぐに食器を洗い洗面所へ行って歯を磨き 顔を洗って髪をすこしとかしてからパジャマから軽い普段着に着替える。部屋の窓を開けて散らかっているものを片付ける。服はクローゼットへ。本は本棚へ。 一通り終われば床を掃除してピカピカにする。部屋を眺めてよし、とする。時計を見る。ちょうど携帯がなってメールが入った。僕はメールを見たあとすぐに玄関 へと向かいそこらへんの靴を適当に履いてドアを開ける。僕は「いらっしゃい。」と言ってを迎える。はニコニコしながら僕の家へと上がる。



「おじゃましまーす。」
「よく一人でこれたね。」
「方向音痴の私へ対する嫌味ですか?ひばりさん。」
「そうかもしれないね。」
「まぁ、微妙に迷いかけたけどね。」
「やっぱりそうじゃないか。」
「うるさい。」



いつもの様に軽いふざけた口喧嘩をして笑う。なぜ僕が朝から掃除をしたのかと聞かれればが来るからであっていつもよりは丁寧に掃除に取り組んだ。 が一昨日「5日はひばりの家で誕生日しよう!」とかいきなり言い出したからであって、正直びっくりした。いままであんまり人に誕生日を祝ってもらったことなど なかったから。家に入ってまわりをグルンと見回すなり「ひばりの家でかいうえに綺麗だね!ぴかぴか!」とかはしゃぎだした。「まぁの部屋よりは綺麗なのは、 当たり前だけどね。」とまた嫌味を言うと笑いながら僕の背中にパンチを入れてきた。意外に痛い。「ひばりさん、それは片づけが下手な私へ対するあてつけですか?」 と言ってきた。まったくこの暴力は無くならないのだろうか。女の子だろう?でも、強い女の子は嫌いじゃない。いや、は特別だと思う。顔は可愛いのに全く清楚 じゃないしおとなしくないし、むしろ声がでかくて笑う時だってクスクスなんて可愛く笑わないで豪快にあはは!と笑う。だから、みんな初めてと会う人たちは そのギャップにビックリするようだった。面白い。



「そういえば、ケーキ持ってきてないよ。」
「は?それじゃ祝うもなにもないじゃないか。」
「だってひばりの家に来る時に迷ったらやだなぁって。」
「ケーキがやばくなるかもってこと?」
「うん。だってこんなに暖かいんだもん。ちょっと危なくない?」
「・・・・そう、だね。」
「だからさ、無事にひばりの家に着いたらひばりと買いに行こうと思って。」
「じゃあ、買いに行く?」
「うん。ついでにほかのものも買おう。飲み物とか。」



僕は、「わかった。」とだけ言ってにリビングで待っててもらい部屋にジャケットと財布を取りに行く。今日の、の服がすごく可愛かった。女の子らしいふわふわ としたスカートで上は優しい色のカーディガンとリボンつきのブラウスを着ていた。・・・ちょっとぶりっこみたいだ、なぁ。うん・・・。あとで聞いてみようか。いや、誉めてみるか。 もやもやと考えて結局誉めることにした。リビングに戻って見ると人の家のものを物色していた。「ひばりのちっこい頃かわいー!」とか言いながら僕に写真を向けてくるので 頭をたたいて写真をもどす。は、恥ずかしいな!僕、なんで気がつかなかったんだろうか。



「いたい!ひばり、ひどい!」
「そんなに強くたたいた覚えはない。」
「いや、痛かったですよ。」
「そう、が馬鹿なこと言うからだよ。」
「ぶふぉ!恥ずかしかったんですね、ひばりちゃん?」
「咬み殺すよ?僕、本気で咬み殺すよ?」
「いーじゃん!可愛かったんだもん!素直によろこべ馬鹿者!」
「素直に黙れ馬鹿者。」
「うるせ!」



こんな調子で僕等は平気なんだろうか・・・。まぁ続いているんだから大丈夫なんだろうケド。すぐに並盛商店街へ行って飲み物とかちょっとしたお菓子とか夕食の材料になり そうなものとかを買って最後にラ・ナミモリーヌまでいく。店に入ると、ケーキ屋特有のふわりとした甘い匂いが店中に広がっていて生暖かい空気のなかエプロンをかけた店員が 「いらっしゃいませ、なにになさいますか。」と決まり文句を一言もかまずに言ってきた。たくさんの種類のケーキと5種類ほどのホールケーキがならんでいて、目を輝かせながら オススメのケーキを聞いたりとかしてルンルンのが僕に手招きしてショーケースのまえまで来るように促がした。僕はさっき買った荷物(けっこう重い。)をちかくの椅子に 置かせてもらいのそばへいく。



「どれにする?」
「なんでもいいけど。」
「いやいや、今日はひばりの誕生日なんだからひばりが決めるべきだよ!」
「・・・じゃあ、ちょっとまってて。」
「うん!ゆっくり選んでいいよ!私が奢ってあげるから!」
「いや、僕がかうよ。」
「なんでさ、私からのプレゼントだよーう!」
「わかった。」
「私はちょっと気になるのがあるからあっちで食べてるね。」
「(まじですか。)食べ過ぎると太るよ。」
「鼻フックするよ。」
「ごめん。」



ちょっと本気っぽいのギャグに思わず謝ってしまった。いや、まじでちょっとケーキ屋でマジ鼻フックはやめて欲しい。僕だって『雲雀恭弥、ケーキ屋で鼻血』なんて記事 書かれたくないし。(※かかれません)しかもこの僕が彼女に鼻フックだなんてMみたいじゃないか!あれ、最初結構真面目だったのになんでこんなギャグになってるんだ。 今はケーキ選びだけに精神を集中させなくちゃ。(どれだけ慎重なんですか。)あんまり甘ったるいと食べてる時に飽きるな。ショートケーキも飽きるな。サッパリほんのり甘い のがいい。も、きっとそうゆうものを好むだろう。フルーツタルトなんかが妥当だろう。僕はケーキを食べ終わったらしいをよんでケーキを選び終わったこと伝えると 「どれだいひばりくん!このさんが買ってあげようぞ!」とかどこの時代ですか見たいな台詞を言うから店員さんもほかのお客さんも笑っていた。



「この、フルーツタルトのがいいな。」
「本当に、これでいいの?」
「うん、さっぱりしてたほうが良いだろ?」
「そうだね。わかった!すいません、このフルーツタルト1ホールください!」



店員さんはにっこり笑って「はい、かしこまりました。」と言ってなれた手つきで箱にケーキを詰めていく。はお金を払いケーキを受け取る。大事そうにケーキを持って 「これで、誕生日が祝えるぞー!」と嬉しそうに僕に言ってきた。思わず僕も笑って「そうだね。ありがとう。」とお礼を言う。「変なひばりー。」と言ってきたからまたふざけていい 合いをする。帰る道はにぎわい始めた商店街でなんだか夫婦になったみたいだった。あはは・・・・(乾いた笑いが!)僕、なに妄想してるんだ。コレじゃまるで鬼嫁○記じゃないか。 冗談に聞こえないな。うん。



「ねぇ、ひばり18になったら結婚しよう!」
「やだよ、僕は大学に行きたいんだ。」
「じゃあ、大学卒業したら結婚しよう。」
「卒業したら、ね。」
「まじですか?!」
「(えぇ?!)が言ってきたんだろう。」
「うん、それはそうだ。じゃ、ひばりの誕生日に結婚しよう!」
「え!?」
「めでたい日にめでたいほうがいいでしょ?」
「そうだね。」
「二人だけで挙げるか、みんながいっしょか・・・。どっちがいいかねぇ」
「妄想女だね、は。」
「いーじゃん、幸せなことを考えてるんだからさ!」
「・・・好きな方を選びなよ、僕は君を裏切らないから。」
「信じるからね、ひばり。」
「うん。」



今日・・・僕の誕生日なかったっけ。なのに何で僕じゃなくての方が嬉しそうなんだろうか。まぁ・・・二人で祝えるかr・・「あ、今日みんな呼んでおいたよ。綱吉とか 獄寺とか山本とか。」前言撤回。二人で祝えません。なんなんだ。嗚呼、僕の嬉しさを返せ------!!!










「選びなよ、



僕はきみ



裏切らないから。」











チルドレン様に提出!幸せです!参加させていただき、ありがとう御座いました。
ひばり祭りじゃー!(おちついてください。)
倖 燗拿 20070505