なんか・・・・制服のリボンてむかつく。 あの、引っ掛けるヤツなんだけどコレがまた上手く引っかかってくれないもので。 毎日頑張って苦戦しながらも、遅刻ぎりぎりまで奮闘しているのです。 あーあ、もうすこし付けやすいリボン作ってくれないかなぁ・・・。 雲雀に言えば平気かなぁ・・・。 ありゃりゃ。また取れたよ、ほんとにムカツクなー! もう放置してやる。付け直しなんてしないもん! 雲雀ならなにかしてくれるかな。とりあえず応接室だ! コンコン あ、声聞こえた。ちゃんと応接室の中に雲雀居る。 いつもどうりまっくろい革張りのソファに座りながら日誌読んでる。 あー西日が眩しい・・・。違う。さて訴えるとするかな。 「雲雀ー、ちょっと相談があるんだけど聞いて?」 「いきなり?にしては珍しいね。」 「ちょっと、私にとっては深刻なの!」 「それより、リボンどうしたの。ちゃんとつけないとチェック入れるよ?」 「それ!そのことなのだよ雲雀くん!」 「うるさいから、でリボンが何?」 「あのね、このリボンすっごく不愉快!」 「・・・は?」 「この学校のリボンって引っ掛けるタイプじゃん?それが嫌なの!」 「どうして。みんなちゃんとしてるじゃん。」 「だって、私のリボンちゃんと引っかかってくれないんだもん!」 「・・・それはのやり方が悪いんじゃないの?」 「へ?普通だよ!リボンが悪い!!」 「リボン、何もしてないじゃん。」 「そりゃそうだけど・・・。」 「貸してごらん見てあげる。」 「あ、うん。ちょっとまって。」 「相談、というかただのの文句でしょ。」 「うっさい!はい!」 「・・・・。(べつになんともないか・・・。)」 「別になんも異常ないよ。やっぱの付け方。」 「むー、ちょっと付けてみるよ?見ててね?」 「うん。」 格闘中 「ついたぁ!また五分かかった・・・。」 「はぁ・・・付け方だ。ちょっとリボンとって隣座って。」 「うい。」 「いい?Yシャツの襟立てて。」 「これでいい?」 「うん。それで、まずリボンをどちらかに寄せるでしょ?」 「うん」 「で、こっちを持つ。で此処はゴムになっててのびるんだから こうしてちゃんと自分の見えるところまで引っ張って、引っ掛ける所を持って固定して付ける。」 「おお!早い!」 「襟、なおして。」 「はーい!雲雀すげーな!」 「これが普通。無意味に曲げすぎ。」 「ふーん!もういいよ、雲雀がリボンすればいいじゃん。」 「・・・咬み殺されたいの?」 「雲雀は私にそんなことしないもん。」 「根拠は。」 「好きだから。」 びゅ! (※トンファー飛んできました。こえぇぇぇぇぇ!!!!) 「こっわ!こっわ!雲雀ひでぇよ!ちなみにまたリボン取れたよ。」 「で、僕がリボンをなんだって?」 「すみません、ちがいます。何でもありません。はい。」 「(はぁ・・・)リボン付けてあげるから」 「むー。」 「ねぇ、リボンこのままでいいでしょ。」 「どうしてさー。もういっそネクタイでいいよ。」 「それはだめ。」 雲雀がそういいながらまた丁寧に綺麗な白い長い指先で 私の首にリボンを付けてくれた。そしたら雲雀が・・・。 いいでしょ。外れたらいつでも僕のところに来れば 付けてあげるから。それでいいでしょ。 ってささやかれてそのまま抱きしめられた。逆光で顔が見えにくかったけど きっとすっごく意地悪そうな顔して笑ってるんだろなぁ。 雲雀が離れて「帰るよ。」っていって手を引っ張ってくれた。とっても温かい。 大きくて、私が好きな手なんだよー雲雀。 短編:リボンは鍵 (さぁ貴方に会いに行きましょう。) 久しぶりなのに短編。 倖 燗拿20070111 |