春の日差しはあったかくってその光はやさしく私をつつんでいく。心なしか 吹いてくる風のにおいは青い。それをめいいっぱいすいこんで吐き出して 春を感じる。そんな空気の中私は帰りの準備をする。教室の中はSHRが終わって しまっていて人はまばらになっていた。ふと、横を見るとじーっと隣の席の 六道くんが私のほうを見ていた。私はその視線にドキリとしてしまう。


「六、道くん?」
「なんでしょう。」
「どうしたの?」
「・・・。」


六道くんはいっかい黙ってもう一度口をひらく。


さんは、〜ごっこってしたことありますか?」
「おままごととかの?」
「はい。」
「そうだねー、ちっちゃいときは沢山したかな。」
「そうですか、じゃあ僕といまからごっこしません?」
「・・・なにごっこ?」
「恋人ごっこ。」
「恋、人ごっこ?」
「えぇ、僕がさんの彼氏でさんが僕の彼女。どうでしょう。」
「・・・・いいよ。」
「じゃあ、失礼しますよ。」
「、え。」


ガタッって音がして六道くんが近づいてきて、その瞬間クラス中の視線が私たちに集まった気がした。


「六道くん。」
「はい、」
「ごっこじゃないの?」
「嫌、でしたか?」
「ううん・・・。」


私はいきなり大切なファーストキスを六道くんに奪われてしまったのだけど
まったく嫌な気はしなくて逆にうれしいくらいだった。私、六道くんがすきなのかな。
前をむくとまっすぐ六道君が真剣な顔して私のほうを見ていた。


。」
「(え、名前!)はい!」
「ごっこじゃなくて本当の恋人になりませんか。」
「・・・いいの?」
「えぇ、やっぱりごっこなんて夢遊びはやめにします。」
「短いごっこだったね。」
「これでごっこはおわりです。これからは本気の恋人ですよ。」
「うん、いいよ。」
「それは、よかった。それじゃあ帰りましょうか、。」
「うん!」


六道くん、耳まっかだ。


「えへへ。」
「どうしたんですか?」
「なんでもないよ。」


なんとなく面白いから黙っとくとしようかな。











短い夢遊びは






終止符を打つ












うああああ!みじか!内容うす!ちょっと強引な骸さん。
こんなとき骸は普通に告白すればよかったと後悔しましたとさ。
20080129 鵠沼 杵多