私はスクアーロが任務から帰ってきたことついさっき知った。
やっぱり、ずっと会えなかったから会いたい気持ちがいっぱいで
走ってスクアーロの部屋の前まで行った。
でも息を荒げたまんま会うんじゃ格好が良くないから、
スクアーロの部屋の扉の前で深呼吸をして呼吸を整えてから
扉をノックした。


コンコンコン

中からふきげんそうな声で「入れ」って声が聞こえたから
ちょっとためらいながらもゆっくりと部屋に入ってゆく。


か。」
「うん。帰ってきたばっかりなのにごめんね。」
「別に謝ることでもねぇだろぉ。」


部屋に入るとやっぱり不機嫌そうな顔をしたスクアーロがいた。
いつも羽織っている黒いコートはソファの上に放り投げられていて
いつもの黒いパンツと白いシャツに黒い皮のネクタイを首元で
ゆるく締めた格好でベッドの上に座りこんでいた。


「おかえりなさい・・・。」
「あぁ。」
「隣り・・・座っていい?」
「・・・。ほらよ。」


スクアーロはそう言うと、少し座っている位置をずらして私が座る場所をくれた。
すぐに私は綺麗な絨毯が敷いてある床を足早に歩き
スクアーロが座っているベッドまでいき、スクアーロのとなりに座る。

私は久しぶりにみたスクアーロの姿に切なさを覚えた。
こんなにも、スクアーロのこと忘れてたのかなぁって。
雰囲気とか声とか仕草とか綺麗な手とか横顔とか。
全部知っているつもりだったけどやっぱり本物には叶わないね。


「今回は二か月かぁ・・・。」
「なにがだぁ?」
「スクアーロに会えなかった期間!」
「あぁ・・・」
「大変だったでしょ?今回はランクAだったって聞いたよ?」
「別にあんなん楽勝だぁ。」


ふんって鼻をならして口元を少し上げる。


「またそんなこといって。腕の骨と肋骨一本折って帰ってきたじゃん・・・。」
「あれは不意打ちだぁ。」
「気ぃ抜いたんでしょ。」
「はっ。すぐに消したから平気だぁ。」
「・・・。」
「なんだぁその目はぁ。」

こっちは心配してたのにさ。結構な傷を負って帰ってきてさ。
そんなふうに言われたらそりゃ睨みたくもなるさ。
でも、私はすぐにスクアーロを睨む事をやめてスクアーロの腕をつかむ。
もうだめだ。感情が溢れる。


「なんだよ。」
「うっ・・・うぅ。ひっ・・・。」
「う゛お゛ぉい!なんで泣くんだぁ!」
「こっちがどんだけ心配してるか分からないの!?」
「あ゛ぁ?」
「毎回毎回!楽勝って言いながらそれなりに結構な怪我して帰ってくるくせに!」
「なっ・・・!」
「だから無理しないでって言ってるの!いつもいつもスクアーロが長期任務に行く時は
すっごい心配してるんだから!こっちの気持ちぐらい考えてよ!」
「・・・・・。」


いいたいことだけを大声でスクアーロにぶつける。
もう言葉にならないくらい泣いて泣いて泣いて。
その間スクアーロは私のこと、やさしく抱きしめてくれた。
それでも馬鹿とかアホとスクアーロに言い続けたり、
胸板をたたいたり、やりたい放題泣いたりわめいたりした。
だって我慢できなかったんだもん。会いたいのに会えなくて。
電話できるのにしちゃいけなくて。
それでもスクアーロは私の事を優しく抱きしめてくれて、
ずっと耳元で「わるかった」とか「・・・」とかいってた。


「うっ・・・。ひっく、ひっ。」
「落ち着いたかぁ。」
「・・・・。(こくん)」
「本当にわるかったぁ。そこまでのこと追い詰めちまったんだなぁ」


とか、いっぱいいっぱい謝ってくれて、謝ってくれている間も
ぎゅーってしてくれておでこにちゅってしてくれたり頭なでてくれたり。
すっごい怒ってたのにいつのまにか醒めててそうゆうふうに
優しくしてくれるスクアーロの腕の中にひたっていた。
だってすごいやさしいの。まるで壊れ物でも扱うような手つきで
頭をなでてくれたり抱きしめてくれたり。今度は違う意味で涙が出た。


「ひっく。ずっ。スクアー、ロ。」
「う゛お゛おぃ!泣くなって言ってるそばから泣くんじゃねぇ!」
「ごめんね。馬鹿で。でも今は泣きたいの。」
「はぁ・・。」


スクアーロ。と小さく名前を呼んでこっちに顔を向けさせる。
私は、自分の手をスクアーロの首からさらさらの髪に這わせ
それから顔の所に持っていき自分から軽くキスをした。
すこし驚いたみたいだったけどすぐにスクアーロも私の
腰の部分に手をまわし頭に手を添えて深くキスを
するように促した。最初は触れるだけのものからだんだんと
噛み付くようなものに変わり、ただ熱い息を吐き出していた。


「大好きなの。どこにも行かないで、無理しないで。」
「あぁ。」
「離れちゃやだからね。」
「・・・・。」
「一緒にいられる時間。めいっぱい楽しみたいの。だから、スクアーロも答えてよ?」
「おぅ。」
「スクアーロ・・・・。」

































貴方を呼べば。


































名前変換すくな!

倖 燗拿20061116