「スクアーロが戦いに敗れて死んだ。」
「・・・嘘よ!嘘でしょう!?」
「悪いが嘘じゃねぇ。」
「そん、な。まって!」




ぶつっ!




そんな、そんなの嘘だーーーーーー!!!!!





ジリリリリリリ......




短い夢を見た。しかも悪い夢。泣きながら重たい体を起こして布団から起き上がる。 今何時だろう。ベッドのすぐ横にある時計を見る。【14:46】大分、寝てたなぁ。みんないるのかな? とりあえず下着のまんまじゃどうしようもないので私服に着替えなきゃ。 私は、スクアーロの事が好きで今は片思い中。だから、まだスクアーロとは友達?同僚?ぐらいの関係。 あーあ、叶うはずもないならこの片思いが人魚の恋のように泡になってしまえばいいのに。とりあえず、喧嘩をしないように 上手に心つなぎとめる友情だけを保って一年が経った。自分から好きなのに面倒な事ばかりから逃げて、繋ぎとめるだけで 精一杯で馬鹿みたい。喧嘩したりして離れ離れにならないようにするだけであって。スクアーロの気持ちなんて誰も教えてはくれないわ。 コミュニケーションを、できるだけとって出来るだけ顔をみて出来るだけ声を聞いてできるだけ近づく。近づくたびに私の気持ちは高ぶって 、近づくたびに誇らしく君の香りが漂う。それがとても嬉しい。着替えが終わったから広間に向かう。あ、スクアーロの部屋によろうかな。


「失礼しまーす・・・。」


あれ、寝てる。そっか、昨日夜に帰ってきたばっかりだもんね。ベッドに近づいてひざ立ちでスクアーロの前に行く。寝顔・・・。 綺麗な銀髪。キラキラだなぁ。丁度寝ているせいで逆立っていた産毛をなでてみた。ふと、初めてスクアーロを好きになり始めた頃を思い出した。 あーなんかこうしてそばに居るだけなのになぜか愛しさが募ってこのまま奥深くスクアーロに触れられそうな気がする…。目をつぶればスクアーロで いっぱいになりそうな気持ちに体ひとつひとつを使って抑える。目の前の君と泳ぐようにいられたら幸せだなぁ。 「明けない夜はないさ」みんな唱うけど、きっと私のこの恋には明ける夜なんてない。いつまで経っても明けない夜だわ。 自分だけ精一杯でいろんな想いで苦しくって名も無い汗をかいて流れるだけなのに。寂しいなぁ。誰にもわかるわけないよなぁ。心の中の中は。 真っ暗でなんにもみえなくて苦しくてのた打ち回っているだけ。後悔はしたくないから、誰も聞いてない、スクアーロすらも聞いてない今、静かに まっすぐ伝えよう、想いをね。間違えてもいいのさ。だって私が選んだ人だもの。確信はあるもの。


「ねぇ、スクアーロ。ずっと君の事想ってるんだよ。」


耳元でささやく私の気持ち。愛の温もりはやっぱりふわりと香る誇らしい君の香り。
自分がとめどなく流した塩辛い涙をなめた最後を想い出した。
気持ちを伝えてすっきりしたはずなのになぜか余計に切なさ募り、逆に奥深く知られるような感じがする。
体ひとつひとつで覚えよう君と踊るように。また、スクアーロの髪をなでて。立ち上がる。
目をつぶって大きく息をすって吐き出す。部屋を出ようとドアノブに手をかけた。




おおきいかげと、つかまれた手首。




「おい。」














鮫に食われた












本気で、ちゃんと書けよみたいな。なんだか最近ちゃんとかけないなぁ・・・。
倖 燗拿20070217