目を開けたら視界に飛び込んで来た映像はとてもキラキラしてて眩しくて、 その先が見えないくらいに輝いていた。まるで色んな色のダイヤモンドをはめ込んだ様な光で、 ちかちかするほど。陽に照らされてはさらに輝きを増す。 「あっちぃ…。」 部活の休憩の合間に練習場の近くの芝生の上に寝転がると俺らの体力と水分をことごとくさらっていく夏の太陽がギラギラしてた。 直視したら目がやばそ…とか呑気な事を考えたりした。ばかみてー。そーいや夏休み入って結構日にち経つけどってなにやってんだろ。 バイトか?いや、部屋で寝てそうだな。なんでこんな会いたいとか思っちまうんだろーな。恋人でもなんでもないのに。 自覚…してる、けどしたくない。嫌いな訳じゃない。むしろ無茶苦茶に壊れるくらい抱き締めてぐちゃぐちゃにしたいくらいだ。 でもなんでかその肩に触れられなくて、チャンスなんていくらだってあった。あまり焼けてなくて白くてフワッとした雲のような ニキビひとつない肌とすこし丸くて大きめな目とちょこんとついたかわいらしい鼻。ぷるんとしていて何時だって触れてみたくなる ようなツヤツヤの唇。ケアの行き届いた細くてさらさらした髪がなんとも言えないんだ。 (いますぐ、逢いたい、かも。) なんか、俺らしくなくて気持ち悪り… 「マネジー!」 「ちょっとその呼び方!って、どうしたの?」 「学校の図書室に来たからついで。はいっ、差し入れね。」 「サンキュー!」 (うっわ…!) 「あれ?あそこに居るのは?」 「山本くんだよ。」 「なんだっ!山本かぁ。ちょっとちょっかい出してこよ。」 「もー。」 やっべ…まて、まて、まて、まて! 逢いたいと思ってたけど今来てもらったら困る。 ぜったい我慢できない。きっと自然に唇奪いそうだ…。 「山本!」 「よっ…。」 「調子悪いの?」 「あちぃだけ。」 「ふうん。」 「ねぇ。」 「ん?」 「なんで太陽て眩しいのかな?」 「さぁなー。」 「少しは答えてよー。」 「…燃えてるから。」 「ぶっ!まぁ、確かにね。」 俺の前でクスクス笑えるお前のが多分、いま眩しい。笑顔が優しすぎると思う。 夏のはずなのに全く焼けてない肌が魔法のようだよ。俺こんな真っ黒に焼けてる…。 「うっわ!山本日焼けやばいね…!」 「だろ?毎日部活してる証拠だな。」 「知ってるよ、逞しいねぇ。」 「…知ってる?」 「うん、見てるもの。」 「…ストーカーか?」 「…なんで?」 「…。」 「前の道よく通るの。」 「なるほどな。」 うっわ…おちおち練習してらんねーな。 つかもうそろそろ休憩終わりじゃね?こいつももう帰りそうだし。 「ふう。山本と話せてよかった。」 「そうか?」 「なんか山本と喋ると落ち着く。」 「そりゃどーも。」 「あはは、じゃあまたね。」 「…あ、。」 パシッ (なにやってんだ…) 「!やま、もと?」 「また、来いよな。」 「あー…気が向いたらね。」 「すき、だ。」 眩さの奥に 20080601*** もっちゃんリハビリ!夏休み練習中に 杵多。 |