「あーあっちいな。」
「ねーもう夏ってかんじだねぇ。」
「あつくて干乾びそうだー。」
「ふふ!そんなに?」
「うし!アイスでも買いに行くか!」
「そうだねー、何買おうかな。」
「いっちょ今日はオレが奢ってやるよ。」
「本当にー?!さっすが武!」
「あんま高いモンはなしなー。」
「あ!ずるい!狙ってたのになー・・・。」
「お前の考えることぐらい分かるよ。」
「そう?」
「まぁなー。」


オレはをチャリの荷台に座らせた。そのまま学校の近くの坂をめいっぱいスピードをだして走りくだる。びゅっ!風が音をだして耳もとを掠めていく。 はオレの肩に手を置いて座ってろって言ってるのにチャリの後輪に足を掛けて立ちのりをする。それから、バランスを崩しそうになるほどがはしゃいで そのままオレの顔のよこまで顔を近づけてきてチラッとこっちをみて小さく笑う。オレがなんだよーと言ってもただ笑うだけでなんともない。


「武のばかー。」
「なんだよいきなり。」
「えへへー!」
「耳元で笑うなよ!」
「んー?坂気持ちいねー!叫びたくなるー!」
「叫べばいいだろ!あー!!」


がスウと息を吸い込んでチキュウが揺れるくらいの大声を腹のそこから出して叫んだ。


「武ー!すきー!」
「は!?」



やべ!あぶねぇ!オレはドキッとしてバランスを崩しちまった。やば、坂道だからチャリももあぶねぇ!オレはチャリも自分も捨ててすぐに後ろを 向いてを抱きしめてそのままスライディング。いてぇ。腕、思いっきり擦りむいた。血が滲んでやべぇ。今度の緑中との練習試合があんのに・・・。



?大丈夫か?」
「うん、ちょっと擦りむいたけど武が助けてくれたから平気。」
「おま、額擦りむいてんじゃねぇか!」
「あーコレくらい平気だって。」
「まじ、ごめん、」
「大丈夫だって!それより武のほうがやばいって!」
「はは!これはやべぇな。」
「ばかだ、本当にばかだ。」
「うるせぇな。」
「私なんてどうでもいいのにさぁ!」
「馬鹿はだよ。オレは、が大事だ、から。」
「私だって武が大事だもん。」
「ありがとな。とりあえず、アイスの前に病院いかせてくれ。」
「もちろんだよ、てか、当たり前だよ!」







反転して叫べ







かなり短い。
倖 燗拿 20070605